「絶対に成功させなきゃ」——そう思うほど、うまくいかないことがあります。わたしの仕事にも、力んで力んで、かえって失敗してしまったプレゼンがありました。
準備は完璧でした。資料も、台本も、練習も。なのに、本番で言葉が詰まって、大事なところで噛んでしまった。あのときのわたしは、肩に力が入りすぎていました。成功させたい気持ちが強すぎて、周りが見えなくなっていたのです。
力みすぎると、見えないことが多い。感じ取れないことも多い。相手の表情も、場の空気も、自分の声のトーンも——全部、力んでいるうちは見えていないのです。
でも、だからといって、力を抜けばいいわけでもありません。「まあ、いいか」と手を抜いた仕事が、いいものになった試しはありません。力を抜くのは、楽なことではなくて、実は努力が要ります。意識して肩の力を抜いて、深く息をして、自分を少し離れたところから見てみる。その「客観的に自分を見る」ことを、練習していくしかないのだと思います。
力が抜けると、道は拓ける。この言葉は、「完璧を求めない」ということとは、ちょっと違う気がします。完璧を求めないのは、目標を下げる話。でも、力を抜くのは、視野を開く話。目標は高く持ったまま、肩の力だけを抜く。その塩梅を見つけられたとき、見えていなかった道が、ふと見えてくるのだと思います。
あなたも、今、どこかに力みがありませんか。肩を落として、息を吐いて、一度だけ、自分を外から見てみてください。

