「弱さがあるからこそ、強さが育つ」——この言葉を初めて聞いたとき、なるほどな、と思いました。ラルフ・ワルド・エマーソンの言葉だそうです。弱さがあるからこそ、強さが育つ。逆説的だけれど、仕事をしていて何度も実感してきたことです。
わたしは、人前で話すのが苦手です。プレゼンの日が近づくと、それだけで胃が痛くなる。昔はそれを、仕事に向いていない証拠だと思っていました。でも、苦手だからこそ、わたしは人一倍準備をするようになりました。話す内容を何度も組み立て直し、お客様から聞いた言葉を拾い集め、声に出して練習する。同僚が「そこまでやる?」と驚くくらい。
気づけば、その「入念な準備」が、わたしの武器になっていました。本番では緊張するけれど、準備してきた内容には自信がある。お客様から「いつも丁寧な資料ですね」と言われるようになったのは、話すのが上手いからではなく、苦手だったからこそ、準備で補ってきたからです。
弱点は、欠けている部分ではありません。そこを埋めようとした努力が、いつしか他の誰にも真似できない強さになる。そして、自分の弱さを知っている人は、人の弱さにも優しくなれます。それもまた、強い人の条件なのかもしれません。
あなたの弱点は、何ですか。よかったら、それを否定せずに、どんな強さに育てられるか、考えてみてください。

