素直さがなくなってきたな、と思うことがあります。
若い頃は、先輩の言葉を素直に聞けませんでした。「わかってますよ」と心の中で思って。でも今思うと、あのとき素直に聞いていたら、もっと早く成長できたのに、と思います。
そして、年を重ねるほど、素直さが失われていく気がします。経験を積むと、「自分はもうわかっている」という気持ちが、知らず知らずのうちに強くなる。人の意見を素直に聞くことが、なぜか難しくなる。それに、素直に振る舞うこと自体が、恥ずかしく感じられることもあります。年齢を重ねると、「素直でいること」が、なんだか照れくさいんです。
でも、本当は、素直な心こそ、人生を切り開く力なのかもしれません。松下幸之助という、松下電器(現在のパナソニック)を世界的な企業に育て上げた経営者は、「素直な心」の大切さを説き、『素直な心になるために』という本まで書いています。先入観にとらわれず、物事をあるがままに受け止める心。それが、学びを深め、人を育て、道を開いていく。そう信じていたのでしょう。
素直になるのは、難しい。年を重ねるほど、難しくなる。恥ずかしい気持ちも、わかります。でも、まずは、目の前の人の言葉を、一度、否定せずに聞いてみることから始められるかもしれません。「なるほど、そういう見方もあるんだ」と。
素直な心は、人生を切り開く。今からでも、遅くない。今日のあなたが、誰かの言葉を、ちょっとだけ素直に聞けたなら、それが、新しい何かの始まりになるかもしれません。


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